さて前回までで、地価のデータを年ごとに表示する方法を確認した。地価は5つのクラスに分けていて、ある年には1つもフィーチャがないようなクラスもあったりした。
というような地図を見ていると、年ごとに各クラスのフィーチャ数を知りたくなったり、それを地図にちょろっと出したくなったりするのが、人情である。
そういうわけで、ちょっと強引だけど、今回は凡例にフィーチャ数を表示する方法をメモメモ。
凡例を表示するには、データフレームに時間が設定されていても(パラパラ漫画を表示する設定がされていても)、特別な操作は必要ない。いつも通り、レイアウトビューにしてから(ArcMapのメニューバーから「表示>レイアウトビュー」)、「挿入>凡例」を選択する。
すると凡例ウィザードが開く。最初のページで「プレビュー」ボタンを押して、「完了」を押せば、手っ取り早く凡例の出来上がりである。
(図はクリックすると拡大します)
ここで、できた凡例をダブルクリックする。そうすると凡例プロパティというウィンドウが開く。
この「項目」タブをクリックして、マップ範囲オプションの「フィーチャ数を表示」をクリックしてオンにする。
で、OKをクリックする。
すると、マップ上の凡例の後ろにカッコで囲われた数字が表示される。これが、そのクラスに入るフィーチャ数である。
このフィーチャ数、タイムスライダーバーを動かして年を変えると、ちゃんと変化してくれる。上の図では、2010年で、一番値が大きいクラスには、3つの地価の点があることがわかる。以下は同じ2010年の凡例部分にタイムスライダーを持ってきて拡大した図である。
これが、2000年1月1日だと、同じ階級には点が1つもないことがわかる。
アニメーションも楽しいけど、数字がちこちこと変化するのも結構楽しいし便利である。
ただし、地価の場合は年ごとにフィーチャ数が変化するので、凡例に表示されたフィーチャ数の絶対数だけで何か判断しない方がよい。例えば、値が一番小さいクラスのフィーチャ数は、2000年で699個、2010年で945個だけど、この10年で地価が下がったという判断は当然できない。
今回はフィーチャ数を地図上で確認する方法、ということで、凡例にフィーチャ数を表示する方法を説明している。
ではでは、今回はこれにて〜。
(記事内の地価の地図は、国土交通省国土政策局「国土数値情報(地価公示データ)」をもとに、てくてくGISラボ たかはしが編集・加工)