2017年06月21日

時系列アニメーションを動画ファイルに出力

あれっ、アニメーションはもう終わったはずじゃぁと思った人もいるかもしれない。今回は、アニメーションを動画ファイルに出力する方法をメモしておく。

アニメーション表示についての記事では、これまで以下のような内容を説明した。
(1)アニメーション表示用のデータの取得
国土数値情報の地価データのダウンロード

(2)アニメーション表示用データの構造と作成
地価データからアニメーション表示用のデータを作成

(3)アニメーション表示
レイヤプロパティ>時間タブでの設定とタイムスライダーの利用

(4)アニメーション表示に時間を示すテキスト追加
タイムスライダーのオプション設定

そして、アニメーション表示の設定がされたデータを使って以下を説明した。
凡例に各年のフィーチャ数を表示
凡例の数値に桁区切りを表示
値が大きなフィーチャを最後に表示

今回はこれで表示される地図を動画ファイル(.aviとか)に出力する。

出力前にもうひと手間。現在地価は自然分類で表示されているが、これを手動で分類値を決める。えーっと手順は…レイヤプロパティのシンボルタブで、範囲の数字を入力して変更していく。

変更後の数値だけど、よくやるのは自然分類のクラス分けを参考にして決める方法である。自然分類でクラス数が5(サンプル数の上限が10,000)だと、区切りの数値は以下のようになっている。

i17052121.png

これを大まかに参考にしつつ、キリがよくわかりやすいかなぁと思われる数値を選ぶ。例えば以下のような感じ。

i17052122.png

もちろん、使っているデータの分野でポピュラーな値の区切り方があるようならそれに従うとよい。

ラベルのところの文字もクリックすれば自分で書き換えられるので、最大値と最小値は凡例に出さない、というようなこともできる。

i17052123.png

これなら、クラス分けの数値もちょっとは人間にわかりやすいかもしれない。

さて、やっといよいよ動画ファイルへの出力だ。操作は簡単、タイムスライダーの「ビデオにエクスポート」アイコンをクリックする。

i17052124.png

で、出力ファイル名を聞かれるので、何か指定する。

次に、出力ファイルの圧縮形式を指定する画面が表示される。動画の圧縮とか詳しくないんだけど、私の環境では「Microsoft Video1」だと、コーデックがないとかのエラーも出ずに出力できた。OKをクリックするとエクスポートが始まる(けど、結構時間がかかるしPCのファンがぐーんと回り始める)。

i17052125.png

出力結果は結構な容量のファイルになる。圧縮の度合いとかを調整するといいかもしれない。私が出力したのが以下のファイル。圧縮の品質は50にしている。いえ、見るほどの美しい地図じゃないですよ、残念ながら。5MB強あるのでネットがナローな環境ではダウンロードにご注意を。



動画では、画面のイメージがそのままアニメーション化されてしまう。このビデオにエクスポートを起動した時点で、ArcMapの表示がデータビューならデータビューが、レイアウトビューならそれがアニメーション化される。年によってちこちこ変わる凡例も出力したいのなら、レイアウトビューにしておこう。

あと、レイアウトビューで選択したテキストも水色の枠もそのまま表示されてしまう。がっくり。用紙とか余白の範囲を示す線も出力されちゃうので、あんまりエクセレントではないかも…。こんだけいろいろ操作して、最後がこれだとちょっと悲しいかも…。

実際に、プレゼントとかで使う場合で、○○年の地図でアニメーションを止める、という必要がなければ、この.aviファイルを使うのもまぁ悪くはないかもしれない。

うーん、でもこれだとなぁ、かなり不納得…。次回でもうちょっとなんとかしよう。今回はこれにて。


(記事内の地価の地図は、国土交通省国土政策局「国土数値情報(地価公示データ)」をもとに、てくてくGISラボ たかはしが編集・加工)

posted by たかはし at 11:00| Comment(0) | ArcGIS
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