さて、まだまだ続く、地価のデータの表示だ。今回は同じレイヤ内のフィーチャの表示順序を変更する。具体的には、地価の値が高い点が地図上で最後に表示されるようにしてみようと思う。
ArcMapで数値分類を使ってデータを表示すると、デフォルトでは値が大きいクラスのフィーチャを先に表示し、その上に値が小さいフィーチャを重ねて表示する。地価のデータであれば、地価が高い点が最初に表示されて、低い点は最後に表示される。
この表示順序だと、値の高い点が低い点の下になってしまい見えにくい時がある。そんな時は、フィーチャの表示順序を変更する。
地価のデータのレイヤプロパティ>シンボルタブを開く。で、OKとかキャンセルボタンの上あたりに「高度な設定」というボタンがある。これをクリックして「シンボルレベル」を選択する。

(図をクリックすると拡大します)
すると、「シンボルレベル」というウィンドウが開く。

(上図のような表示ではなくて、ジョインとかマージとか書かれたウィンドウが開いたら、「高度な表示に切り替え」をクリックする。)
シンボルとかレイヤー名と書かれた表の一番右の列(- 1 -と書かれた列)の数値が、どうやら各クラスの表示順序を指定しているらしい。上の図の例だと、値が一番大きい赤い点を0番目(1番最初)に表示して、値が一番小さい濃い青の点は、4番目に表示する、という指定になっている。
この数値を変えるには、まずウィンドウの上の方にある「下記で指定したシンボルレベルでレイヤーを描画」というチェックボックスをクリックしてオンにする。
すると、一番右の列の数値を入力できるようになる。ここで、上から順に1、2、…5となるように変更しよう。(変更したい数値のあたりをクリックして半角で数字を入力すればよい。)以下のようになったら、OKをクリック、さらに、レイヤープロパティウィンドウでもOKをクリックする。

すると以下のように地価のレイヤが表示される。
<シンボルレベル変更後>

参考までに、デフォルトの表示順序での状態も挙げておく。
<シンボルレベル変更前>

変更後の方が都心周辺にある、濃い青以外の点が少し見えやすくなっている気がするんだけど。
ちなみに、フィーチャ数が多いデータでシンボルレベルを使うと、表示がもったりと遅くなることがある。私が経験したのは、1万本ぐらいあるラインのレイヤを5クラスに分けて、今回同様、値が大きいラインを最後に表示するように設定した時だった。
地図の見栄えを試行錯誤している最中は、シンボルレベルを設定しない方が、表示が遅くてイライラしないで済むかもしれない。配色とかサイズとかがある程度決まったところで、試すといいかも。
今回はこれにて〜。
(記事内の地価の地図は、国土交通省国土政策局「国土数値情報(地価公示データ)」をもとに、てくてくGISラボ たかはしが編集・加工)
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